【景気敏感株の見分け方】3つの指標でディフェンシブ株と区別する!
高配当株投資において、景気敏感株の見分け方を知ることは超重要だよ!
理由は、景気敏感株の見分けができないと減配リスクの高い銘柄ばかり投資することになってしまうから!
高配当株投資において、最も大きなリスクが減配・無配当リスクだから、投資家はこのリスクを少しでも下げる努力をする必要があるんだ!
減配・無配当リスクを下げるには、景気敏感株とディフェンシブ株の見分け方をしっかりと身に着けてバランスの良いポートフォリオを作る必要があるよ!
3つの指標を見ることで誰でもかんたんに景気敏感株の見分け方がマスターできるからその方法をこの記事で解説するね!
【前提知識】景気敏感株とディフェンシブ株ってなに?
まずは、景気敏感株とディフェンシブ株がなにかを解説するね!
景気敏感株とは、景気の動向によって、業績や株価が大きく変動する株
ディフェンシブ株とは、景気の動向によって、業績や株価が大きく変動しない株
まずは、上記をしっかり覚えてね!
まずは、景気敏感業種とディフェンシブ業種を知ろう


株よりも大きなくくりに業種というものがあって、景気敏感業種とディフェンシブ業種があるよ!
基本的には、景気敏感業種の株は景気敏感株で、ディフェンシブ業種の株はディフェンシブ株のことが多いよ!
ただし、中には景気敏感業種なのにディフェンシブ株、ディフェンシブ業種なのに景気敏感株という銘柄もあるから注意してね!
そして、画像の通り景気敏感業種の方が圧倒的に多いよ!
だから、意識的にディフェンシブ株へ投資をしていかないと、景気敏感株に偏ったポートフォリオになっちゃうから注意してね!
景気敏感株とディフェンシブ株に求める役割
景気敏感株とディフェンシブ株の見分けを知る上で、それぞれにどんな役割を求めるのかをはっきりさせておこうね!
①景気敏感株に求める役割
景気敏感株に求める役割は、ずばり高いリターン(配当利回り)だよ!
高いリターンを運んでくるかわりに、ある程度のリスクを受け入れる必要があるよ!
つまり、景気敏感株なのにリターンが低い銘柄には投資をしてはだめってこと!
②ディフェンシブ株に求める役割
ディフェンシブ株に求める役割は、経済ショック時の防御力(非減配や暴落しない)だよ!
経済ショック時に資産の減少を防いでくれるかわりに、ある程度のリターンの低下を受け入れる必要があるよ!
つまり、ディフェンシブ株なのに過去の経済ショック時に暴落・減配をしている銘柄には投資をしてはだめってこと!
景気敏感株の見分け方に使う3つの指標
まずは、景気敏感株とディフェンシブ株の見分けに使うものを説明するね!
具体的な使い方は、あとでちゃんと解説するよ!
①:ベータ値
ベータ値とは、インデックス指数に対して個別株がどれだけ反応したかを見る指標だよ!
インデックス指数とは、S&P500・日経225・TOPIXとかのことだね!
一般的にベータ値が1以上が景気敏感株、ベータ値が1未満がディフェンシブ株と言われているよ!
例えば、ベータ値が1.5の景気敏感株は、TOPIXが1%上昇した時に1.5%上昇!
逆にベータ値が0.8のディフェンシブ株は、TOPIXが1%下落した時に0.8%の下落!
つまり、良くも悪くも指数以上に動くのが景気敏感株で、良くも悪くも指数以下に動くのがディフェンシブ株ってこと!
②:過去のショック安時の値動き
過去のショック安時にどんな値動きをしたのかを確認するよ!
例えば、2008年のリーマンショック時にTOPIXは年間で40%以上の大暴落をしたよ!
そして、一部のディフェンシブ株を除きほぼすべての銘柄が大暴落をしてしまったんだ!
リーマンショックのような経済ショック時に下落率が低い銘柄はディフェンシブ株、下落率が高い銘柄は景気敏感株と見分けることができるよ!
③:過去の減配履歴
過去の減配履歴も確認するよ!
減配の有無で景気敏感株かディフェンシブ株かがある程度判断できるからね!
直近10年で複数回の減配があれば世の中の動向によって業績が変動しやすい景気敏感株で、直近10年で減配が1度もなければ世の中の動向によって業績が変動しにくいディフェンシブ株と見分けられるね!
【3STEPで判断可能】景気敏感株の見分け方
STEP①:ベータ値でざっくり見分ける
まずは、ベータ値でざっくり景気敏感株とディフェンシブ株を見分けちゃうよ!
判断基準
中・小型株は、ベータ値1.0以上を一律景気敏感株とし、ベータ値1.0未満を保留(ディフェンシブ株か調べる)と判断してるよ!
大型株は、ベータ値1.1以上を景気敏感株とし、ベータ値1.1未満は保留(ディフェンシブ株か調べる)と判断してるよ!
大型株の方が景気敏感株とするベータ値が高いのは、ディフェンシブ株でも1.0以上のベータ値になっている銘柄が多いからだよ!
ベータ値の調べ方
ベータ値は、資本コストを使えばかんたんに調べられるよ!


検索窓に調べたい銘柄のコードor銘柄名を入力してね!


Betaって書いてあるのがベータ値だよ!
景気敏感株代表銘柄のベータ値
国内最大手メガバンクの三菱UFJフィナンシャルグループのベータ値を見てみるよ!


ベータ値=1.2!TOPIXが10%下落すると、12%下落するしっかり景気敏感株だね!
ディフェンシブ株代表銘柄のベータ値
国内通信最大手のNTT(日本電信電話)のベータ値を見てみるよ!


ベータ値=0.43!TOPIXが10%下落しても半分以下で済む、しっかりディフェンシブ株だね!
STEP②:過去のショック安時の値動きで見分ける
ベータ値でざっくり見分けた後は、過去の経済ショック時にどんな値動きをしたかをしっかり見るよ!
ベータ値から景気敏感株ではなくディフェンシブ株の可能性があっても、過去の経済ショック時に大暴落していれば将来の経済ショック時に大暴落する可能性があるからね!
過去の値動きを確認するのに使うチャートは、Trading View(無料で十分)がおすすめだよ!
Trading Viewでショック安時の値動きを確認する
TradingViewへアクセスして、無料登録をしてね!(有料プランには便利な機能があるけど、私は無料プランだよ!)


過去の経済ショック時の銘柄ごとのパフォーマンスを調べる方法を画像で解説するね!


まずは、左上①のところに調べた銘柄のコード等をいれてね!今回は、TOPIXといれてるよ!
次にどの期間のチャートを表示するかを②で選択するよ!年次のパフォーマンスは年足チャートでかんたんに確認できるから12か月を選んでね!
チャートの準備ができたら、調べたい年の年足の上にカーソルを合わせて、始値と終値をメモしてね!
終値÷始値×100-100=その銘柄の1年間の騰落率(パフォーマンス)だよ!
TOPIXのリーマンショック時の下落率は、-40%以上だよ!
景気敏感株代表銘柄のリーマンショック時下落率
三菱UFJフィナンシャルグループのリーマンショック時を見てみるよ!


画像の通り、-46.1%の大暴落だよ!
TOPIXは-41.2%の大暴落だけど、それ以上に暴落していて景気敏感株と見分けられるね!
ディフェンシブ株代表銘柄のリーマンショック時下落率
NTTのリーマンショック時を見てみるよ!


NTTのリーマンショック時の下落率は-13.20%だよ!
TOPIXは-41.2%の大暴落だけど、NTTは三分の一以下の下落でディフェンシブ株と見分けられるね!
STEP③:過去の減配履歴で見分ける
最後は、過去の減配履歴を確認するよ!
高配当株投資家にとって一番大事なのが配当金と配当利回りだからだよ!
どれだけベータ値が低く、ショック安時の下落耐性が強くても、減配しているんじゃディフェンシブ株とは言えないよね!
逆にどれだけベータ値が高く、ショック安時には株価が暴落していても、減配した過去がないのであればディフェンシブ要素がある景気敏感株と言えるよね!
個人的には、下記のように判断してるよ!
STEP①②でディフェンシブ株と判断できた銘柄に関しては、直近10期に減配がなければディフェンシブ株と判断してるよ!(コロナショックを非減配で乗り切っている)
STEP①②で景気敏感株と判断できた銘柄に関しては、直近20期に減配がなければディフェンシブ要素のある景気敏感株と判断してるよ!(リーマンショックを非減配で乗り切っている)
景気敏感株の見分け方の練習には、連続増配・非減配銘柄がおすすめ
連続増配銘柄や非減配銘柄に関しては、過去に減配履歴が少ないことがわかっているから、見分け方の練習としておすすめできるよ!
連続増配銘柄と非減配銘柄については、下記の記事でおすすめの銘柄や分析データを載せているから是非参考にしてね!
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【参考】景気敏感業種とディフェンシブ業種も自分でしっかり見分けよう
記事の最初の方で一般的な景気敏感業種とディフェンシブ業種の分類を紹介したけど、これも自分でしっかり判断できるようになるといいよ!


最初に見せた景気敏感業種とディフェンシブ業種の画像なんだけど、一般的にこう言われてるって話で何を根拠に?ってならない?
そんな時に役立つのが業種別の年次パフォーマンス推移だよ!


上のチャートは、東証33業種別の年次パフォーマンス推移だよ!すっごいわかりにくいから数値化するね!


直近10年を見ても市場全体が下落した年は、2018年くらいしかなくて大暴落ってほどでもないんだよね!
さらに遡ってTOPIXがマイナス&コロナショックの年を抽出して数値化したのが下の画像だよ!


ここまで調べてようやくディフェンシブ業種、景気敏感業種に納得ができるかな!
私が気になったのは、下記の2点だね!
①一般的にディフェンシブ業種と言われている保険業はそれほどディフェンシブ業種ではない
②一般的に景気敏感業種と言われている建設業は意外とディフェンシブ
建設業や保険業の銘柄については、景気敏感株/ディフェンシブ株の見分け方を特に注意しないとダメと再認識したよ!
【まとめ】景気敏感株とディフェンシブ株の見分け方は3ステップで誰でもできる!
今回は、景気敏感株とディフェンシブ株の見分けについて解説したよ!
まとめると
・景気敏感株とディフェンシブ株の見分け方は下記の3ステップでできる
①ベータ値による見分け
②過去のショック安時の値動きによる見分け
③過去の減配履歴
・景気敏感業種とディフェンシブ業種の見分けも自分でやろう